第三の性格の基本情報
総評
資本主義社会に最も適合した性格であり「成功」こそが彼ら(彼女ら)のアイデンティティである。常に成功を求め、成功のために努力を惜しまず、良いアイデアはすぐに実行する。失敗を容易には認めず、すべてを可能な限り成功体験として書き換えようとする。言動のすべてが成功への布石であり、はたから見ていて最も判定が簡単な性格である。
型
感情特化型であり、本能や思考を感情で理解しようとする。一見して本能的に見える言葉や行動も彼ら(彼女ら)の演技であり、一見して合理的に見える計画や判断も、その実合理的でないことも多い。さらに成功のために本来得意なはずの感情も抑制しており、成功によって満たされる感情という点を除いて自分の感情は押し殺しており、他人の感情的な言葉や行動に対する許容度も低い。
囚われているもの
成功に対する囚われ。すべてを成功のために必要か不要かで判断する。
第三の性格に分類するためのポイント
第三の性格が流されやすい方向と、進むべき方向
流されやすい方向(第九の性格)
「成功」という行動力の源泉が失われた時、普段の姿からは想像がつかないほど弱気・無気力な状態となる。しかし彼ら(彼女ら)にとって弱気・無気力な状態は、成功したいという欲求が満たされない、ただただ苦痛な状態である。良くも悪くも「成功」は必要不可欠なのである。
目指すべき方向(第六の性格)
ともすれば「成功」を追い求めるあまり周りが見えなくなる。自分自身の成功のために他人を追い落としたり、切り捨てたりということに躊躇がなくなり軋轢を生みやすい状態となる。そのような状態になると彼ら(彼女ら)の求めている「成功」すら揺らいでしまう。そのため「組織」や「責任」、「ルール」に対する誠実さを忘れず持ち続けることが安定した「成功」へのカギである。
第三の性格の人たちへの助言
成長を促すには
目標を与えれば「成功」を目指して突き進むため、ほとんどの場合、成長へ向けた介入が必要ない。しかし前述の通り「成功」によって調子に乗りすぎること、もしくは反対に大きな「失敗」によって自信を喪失することで問題を引き起こすリスクを抱えている。「成功」に安定感を持たせるには、囚われを自覚させることがその一助になるものの、高度に感情を抑制し、成功へまい進する彼ら(彼女ら)へ、業務時間内だけで変革を促すことは困難である。業務遂行のサポートに徹し、自分の内面と向きあうセミナーの受講などを勧めるにとどめるのが良。あえて失敗を経験させて自己の内面と向きあう機会を与えることが最良。
落ち込んでいたら
彼ら(彼女ら)にとって「成功」は必要不可欠なものである反面「成功」に囚われていることの自覚が薄い。たいていの失敗は成功で書き換えてしまうため落ち込む機会がそもそも希少である。そんな彼ら(彼女ら)が落ち込むのは取り繕うことができない「失敗」に直面した時だけである。そしてそこで初めて「成功」に囚われている自分自身と向きあう必要に迫られる。この時こそが彼ら(彼女ら)の成長のチャンスである。「成長」に囚われている自分自身への自覚を促しつつ、自身の成功エピソードを思い出させて自信を取り戻す手助けをすれば「成功」の安定感を底上げすることができる。
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