【Type 8】The Challenger:組織を牽引する「最大出力エンジン」

HUMAN LOGIC TYPE-08

The Challenger
組織を牽引する「最大出力エンジン」

経営者にとって、彼らは「諸刃の剣」です。
正しく接続すれば組織を劇的に加速させますが、制御を誤ればチームを焼き尽くします。
このページでは、Type 8(挑戦者)という強力な資産の「運用プロトコル」を定義します。

Asset Value (強み)

即断即決・突破力

不確実な状況でも結論を出せる。

Management Risk

スタンドプレー

事後報告ですべてを強行する。

1. 組織における機能定義

あなたの部下に、会議の停滞を嫌い、空気を読まずに「で、どうするんですか?」と切り込む人間はいませんか?
もしいるなら、その人材はType 8(挑戦者)の可能性が高いです。

彼らは、0から1を生み出す創業期や、泥沼化したプロジェクトを強制終了させる際には、代えがたい戦力となります。
しかし、安定運用期に入ると、その過剰なエネルギーを持て余し、「誰も求めていない改革」を独断で推し進め、現場を混乱させるバグを引き起こします。

2. ケーススタディ:独断による「業務改革」の失敗

あるプロジェクトリーダーの事例

部署の業務効率化を任されたリーダー(Type 8)がいました。
彼は現状の無駄を徹底的に洗い出し、最新のツールを導入し、フローを刷新する「論理的に完璧な改革プラン」を短期間で構築しました。

しかし、全体会議で発表した瞬間、現場からは猛反発が起きました。
「現場の事情を無視している」「なぜ相談なしに変えるのか」。
結果、そのプランは総スカンを食らい、導入は見送られました。

彼は経営陣に対し、こう不満を漏らしました。「会社のために一番効率的な解を出したのに、なぜ彼らは理解しないんですか?」

なぜ彼は「孤立」したのか?

この現象は、Type 8が高負荷のストレス下で起こす「Type 5(調べる人)への分裂(退行)」です。
本来「行動の人」である彼が、プレッシャーにより「思考の部屋」に引きこもり、誰とも対話せずに戦略を練り上げてしまったのです。

  • 現場への「根回し」を、無駄な馴れ合いと判断してカットした。
  • 自分の正義(効率化)が、全員の正義だと錯覚した。
  • シミュレーションから「人の感情」という変数が欠落していた。

経営者であるあなたが理解すべきは、彼には悪気が一切ないということです。
彼は本気で組織のためを思って行動しました。ただ、「合意形成」というプロセスが、彼のアウトプット要件に含まれていなかっただけなのです。

3. 運用プロトコル:どう助言すべきか

「協調性を持て」と説教しても、彼らには響きません。Type 8にはType 8の言語(ロジック)で指示を与える必要があります。
彼らを機能させるために、以下の2つの視点でフィードバックを行ってください。

① 根回しを「戦略」と再定義させる

「みんなに相談しろ」と言うと、彼らは「弱さ」を感じて拒絶します。
代わりにこう伝えてください。
「プランを通すための『地ならし(着弾観測)』は済んでいるか? 抵抗勢力を無力化するために、事前に話を通しておくのが必勝法だ」
相談を「戦略的アクション」として認識させれば、彼らは喜んで根回しに動きます。

② 力を「防衛」に向けさせる

Type 8のエネルギーは、内側(改革)に向くと摩擦を生みますが、外側(防衛)に向くと最強の盾になります。
「お前の力で、理不尽な要求からチームを守ってやってくれ」と任せてみてください。
彼らが(Type 2のように)仲間を守ることに喜びを見出した時、組織の結束力は盤石なものになります。

制御された熱量は、組織の灯火になる

彼らを「扱いづらい部下」として排除するのは、あまりに大きな機会損失です。
必要なのはブレーキではなく、適切なハンドル操作(動機付け)です。

彼らの背中を正しく押すことができれば、その圧倒的な推進力は、あなたの会社をまだ見ぬステージへと連れて行くでしょう。

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