HUMAN LOGIC TYPE-01
The Reformer
品質を守り抜く「組織の番人」
彼らにとって、仕事とは「正しくあること」です。
その妥協なき姿勢は、組織のブランドと品質を最高水準に保ちます。
しかし、その正義の剣が内側に向けられた時、チームは「終わりのない修正作業」地獄へと突き落とされます。
Asset Value (強み)
規律・正確性
ミスを見逃さず、基準を遵守する。
Management Risk
批判的・遅延
完璧を求めすぎて、完了できない。
1. 組織における機能定義
あなたの部下に、資料の誤字脱字を誰よりも早く見つけたり、「マニュアル通りではありません」と手順の逸脱を指摘してくる人間はいませんか?
彼らがType 1(改革する人)です。
彼らは組織の「免疫システム」です。エラーや不正を排除し、健全な状態を保とうとします。
しかし、免疫が暴走すると自分の体を攻撃(アレルギー反応)するように、彼らの完璧主義が行き過ぎると、些細なミスも許されない「窒息しそうな職場」を作り出し、生産性を著しく低下させます。
2. ケーススタディ:「99点の提出物」の破棄
ある品質管理リーダーの事例
新商品のリリース管理を任されたリーダー(Type 1)がいました。
チームは懸命に働き、機能的には問題ないレベルまで仕上げましたが、納期ギリギリになって彼が「待った」をかけました。
理由は「管理画面のフォントサイズが統一されていない」「一部のコード記述が規約通りでない」という、顧客には見えない内部的な不備でした。
「こんな恥ずかしい状態で出せるか!」と彼は激怒し、修正を強要。
結果、リリースは1週間遅延。競合他社にシェアを奪われ、会社は大きな損失を出しました。
彼は言いました。「私は会社の信用のために、妥協しなかっただけです」
なぜ彼は「ビジネスの勝敗」より「規約」を優先したのか?
Type 1の深層心理には「間違えること=悪」という強烈な強迫観念があります。
不完全な状態に耐えられず、ストレスがかかった結果、「Type 4(個性的な人)」へ分裂(退行)を起こしました。
- 「自分だけが真剣だ」と悲劇のヒロインのように感じ、情緒不安定になった。
- 現実的な成果よりも、自分の美学(理想)に逃げ込んだ。
- 周囲を「意識が低い」と断罪し、孤独に陥った。
管理者が理解すべきは、彼らは会社を困らせたいのではなく、「不完全なものを世に出す恐怖」と戦っているということです。
彼らにとって、99点は0点と同じなのです。
3. 運用プロトコル:どう助言すべきか
彼らに「適当でいい」と言っても無駄です。それは彼らのアイデンティティ否定になります。
代わりに、彼らの「正しさ」の定義をアップデートさせる必要があります。
① 「完了(Done)」の定義を再設定する
彼らの辞書に「完了」はありません。永遠に修正し続けます。
だからこそ、管理者が「今回は80点でリリースすることが、ビジネス上の100点(正解)だ」と宣言してください。
「完璧でないこと」が戦略的な正解だと納得すれば、彼らはその基準に合わせて正確に動きます。
② 「遊び」を取り入れる(統合への導き)
成長の方向(統合)は「Type 7(熱中する人)」です。
肩の力を抜いて、プロセスを楽しむ余裕を持たせましょう。
多少のトラブルも「改善のチャンスだね」と明るく捉え直させることで、彼らの鋭い批判精神は、建設的な「改善提案力」へと昇華されます。
批判者から、真の改革者へ
Type 1の高潔な精神は、組織の背骨です。
彼らが「完璧」の呪縛から解き放たれ、「最善」を目指すようになった時、その妥協なき姿勢はチーム全員のプロ意識を引き上げます。
彼らは文句を言うだけの批評家ではありません。誰よりも深く、組織の理想形を信じている改革者なのです。