EB000021_VBAエキスパート(ExcelVBAベーシック)合格講座(再編集版)/第一回:各種基礎用語

EB000021_VBAエキスパート(ExcelVBAベーシック)合格講座(再編集版)/第一回:各種基礎用語 ExcelVBA Basic

このページの内容について

このページは、VBAエキスパート(ExcelVBAベーシック)試験合格講座(再編集版)の第一回記事です。公式テキスト第1章「マクロとVBAの概念」の内容について解説します。VBAエキスパート試験では全40問中最初の10問程度が用語やマクロの文法に関する選択問題です。この回で登場する用語や略語、機能の説明はすべて出題される可能性があるため、自分でも手を動かしながら読み進めてください。

ExcelVBA(マクロ)

VBA(Visual Basic for Applications)とは

これから学習をするExcelVBA(マクロ)とはMicrosoft社が提供するVBAというプログラミング言語のExcel版です。VBA(Visual Basic for Applications)はExcelだけではなく、AccessやWord、Outlookなど業務でおなじみのOfficeシリーズに組み込まれているプログラミング言語です。各アプリケーション専用のVBAはそれぞれ共通の機能を持ちつつ、個々のアプリケーションを操作するために特化しています。その中でもExcelVBAはExcelの知名度・汎用性・利便性と相まってVBAの中で最も人気の高いプログラミング言語です。

VBAエキスパート試験ではVBAや後述するVBEが何の略語なのかを知っていないと解けないひっかけ問題が出てくることがあります。しっかり暗記しましょう。

マクロとは

マクロには広義的な意味と狭義的な意味があります。狭義的な意味で用いる場合、VBAによって記述されたプログラムを「マクロ」と呼びます。広義的な意味では、Officeツールを自動化する機能全般を指して用いられます。

公式テキストにも「マクロ」は広義的な意味と狭義的な意味とそれぞれどちらも解説がされており、どちらの使い方が正解という記載はありません。そのためVBAエキスパート試験においても「マクロ」の意味を問う問題よりはVBAとマクロの関係などを問う問題が出題されるものと予想されます。

ExcelVBA(マクロ)でできること

一般的にマクロはExcelの操作を自動化するツールとして認識されていますが、他の高級なプログラミング言語(C言語やPython、Rubyなど)と同様にファイルやフォルダの操作、テキストデータ編集や、Webスクレイピングまで実現可能な機能が備えられており、単なるExcel専用の自動化ツールとしてだけではなく、一般の事務職が気軽に手を出せるプログラミング言語としても非常に優秀です。

VBE

エディターとは

コンピューター上でデータを編集するためのソフトウェアのことをエディターと呼びます。その中でも文字データを扱うものを「テキストエディタ」と呼びます。一般にプログラムコードはテキストエディタを使って記述されており、プログラムの編集に特化したものは「プログラミングエディタ」とも呼びます。テキストエディタの例をあげるとWindowsに標準で搭載されている「メモ帳」やフリーソフトである「サクラエディタ」などが該当します。プログラミングで人気なものでは「Atom」や「Visual Studio Code」というエディターも存在します。

VBE(Visual Basic Editor)とは

VBE(Visual Basic Editor)はVBA専用のエディターのことです。ExcelVBAのプログラミングには必ずVBEを使用します。

VBEはExcelとは別のアプリケーションとして起動しますが、Excelから直接起動することしかできず、VBE単独では実行できません。Excelが終了すると自動的にVBEも終了します。

VBEの起動方法

「開発」タブが表示されていれば「開発」⇒「Visual Basic」で開くことができます。「開発」タブが表示されていない場合でも「Alt」+「F11」で表示させることができます。
参考:開発タブを表示する

VBAエキスパート試験では特定の機能に割り当てられたショートカットキーを問う問題が登場することもあります。普段から意識してショートカットキーを使用し覚えておきましょう。

VBEの画面構成

私はVBEの画面をカスタマイズして使用しているため、初期表示とは異なります。各ウィンドウは「表示」タブから適宜、表示・非表示の選択が可能です。

プロジェクエクスプローラー

ブックの構成を階層図で表示します。上部のボタンで一覧表示と階層表示の切り替えが可能です。マクロはブックの一部ですがVBAの管理上、Microsoft Excel Objects(ブックやシート)と同じ階層にマクロ用の階層が作成されます。表示のショートカットは「Ctrl」+「r」。

プロパティウィンドウ

モジュールの名称(オブジェクト名)を変更するなどができます。主にユーザーフォームの設計に使用します。下記画像はシートのプロパティです。表示のショートカットは「F4」。

コードウィンドウ

マクロのコードを記述する場所です。初期設定では、ここにコードを記述すると1行記述するごとに自動構文チェックが実施され文法上の誤りがないかを判定し、誤りがあった場合はエラーが発生するようになっています。表示のショートカットキーは「F7」。

イミディエイトウィンドウ

マクロ実行中に保持される値(変数)の内容を表示したり、簡単な命令を実行したりできます。マクロの実行中に動作を止めてイミディエイトウィンドウで状況を確認するといった使い方ができます。表示のショートカットキーは「Ctrl」+「g」。

ローカルウィンドウ

マクロ実行中に保持される値(変数)の内容を表示するだけであればローカルウィンドウが便利です。マクロ実行中に保持されるすべての値が一覧表示されます。ショートカットキーは設定されていません。

イミディエイトウィンドウやローカルウィンドウは、公式テキストに載っていませんが、どのウィンドウもマクロ開発において重要なものです。使用する過程で自然と覚えるとは思いますが、各ウィンドウの名前は言えるようになっておきましょう。

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当サイトでは、オデッセイコミュニケーションズ社が運営する試験であるVBAエキスパートExcel VBA ベーシックExcel VBA スタンダード)の出題範囲をベースに用語や各種関数の解説などを行っています。試験合格に向けて必須と言われる公式テキストに沿って解説をしています。受験をするか悩んでいる方、テキストとは別視点の解説を見てみたい方、受験はしないがExcelVBA(マクロ)に興味がある方へ向けた記事です。

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